Wings
台南に配備されたIDF単座98号機。IDFは、正式名称では無く”Indigenous Defence Fighter”の略で 国産防空戦闘機を意味する。正式名称は、F-CK−1でA型が単座、B型が複座である。台南空軍基地は、元々日本海軍が建設した基地で 特攻の本拠地になったことでも有名であるが 基地は戦後大きく拡大改良され 現在では10000ft級滑走路2本を有す一大空軍基地でミサイル基地を併設している。
第1大隊
1st AIR GROUP
The Period of I.D.F
I.D.Fの配備に伴い 基地正門のお色直しも行われ 433聯隊旗を左右の柱とゲートに冠したきれいなものに変わっていた。
IDFに転換した第1大隊の新リーダー黄上校
タキシングするIDFの後方に盛り上がっている土手は、爆撃を受けた際ライナップされた各機体の損傷を軽減する為のもので、今はほとんど使われないが、コンクリート製シェルターの数が不足していた時代はこの盛り土の間に一機一機の航空機が並んでいた。
1997年清泉崗空軍基地(CCK)の第425戦闘機聯隊第3大隊の編成完了後 3年の月日を経て 台南の第433戦闘機聯隊第1大隊の3個飛行隊は、I.D.Fの編成完了となった。各飛行隊は、20機編成で計60機の編成である。編成完了式のことを台湾では、”成軍典礼”というが、「空軍第1聯隊IDF戦機 成軍典礼」は、2000年7月4日陳水扁総統をはじめ 当時の国防部長 伍世文 参謀総長 湯曜明など軍の要人を迎え盛大に行われた。
IDFの最新型は機首にIFF(敵味方識別アンテナ)が付けられている。上の写真で良く分かるようにIDFの塗装は、濃淡の4色のグレーで色分けされており、最も明るい部分はほとんど白の近いライトグレーである。試作機の段階では全体としてかなり暗いグレー基調で纏められていたが、明るいグレーに変更されたのは南海の空により溶け込む色合いと言うことだろう。前脚の扉内側に付けられたランディングライトの位置が面白い。
清泉崗空軍基地(CCK)の3個飛行隊にIDFの配備が完了した後、2つ目の航空団にIDFの配備が始まった。台南空軍基地の第443戦闘機聯隊第1大隊である。空軍組織で”大隊”と言う組織は欧米では馴染みがないが、簡単に言えば3個飛行隊を取りまとめる戦闘機部隊単位で、陸軍の中隊、大隊と同じ編成単位である。よって航空団(FW)に相当するが、戦闘機聯隊となれば例えば433聯隊の場合も基地指令を兼務し、防空部隊 補給 その他の基地機能を司る部隊を全て傘下に治める大きな組織である。聯隊長は通常准将クラスが勤める。そう言う意味では聯隊がある中で、大隊(Air Group)は中途半端な組織単位といえる。第1大隊は最も早くF-5Eを受領した部隊だった為、稼働率の悪い古い機体を多く抱えていたが、IDFの2つ目の部隊として最新型のIDFの受領をして蘇った。
F-CK-1A
F-CK-1B
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